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ホワイト企業大賞の軌跡

第3回表彰企業(2016年度)

組織プロフィールおよびホワイト企業指数アンケートの実施結果提出による応募、企画委員会による検討・訪問・大賞決定会議を経て、大賞3社、特別賞10社、推進賞9社を決定しました。

大賞(五十音順、所在地・代表者氏名)

  • ダイヤモンドメディア株式会社(東京都港区 武井 浩三)

    社長として立ち上げた会社を一年間で倒産させ精神的に崩壊を経験した後、再度立ち上げたこの会社は設立当初から徹底したホワイト的経営にこだわり、「自分の給料は自分で決める」、「肩書きは自分で決める」、「財務情報は全部オープン」、「働く時間、場所、休みは自分で決める」、「代表、役員は選挙と合議で決める」、「経費の清算は個人の裁量」など、既存の経営手法の枠を超えた斬新かつ革新的な方法に長年チャレンジ。今では、関わるすべての人の喜びを徹底的に追い求めながら、その上で感覚だけでなく、誰もが納得する論理性も追求した究極の経営を現在も実施中。何かをやる、というアプローチから、不要なものをすべてそぎ落としていき、その結果として「信頼」が自然に浮かび上がってくる。それは生命体のように有機的ですべての細胞(社員)が生かし・生かされ合い、その存在をそのまま受け止める、そのような感覚を抱かせる経営を実践されていることに感銘を受けた。

  • 西 精工株式会社(徳島県徳島市 西 泰宏)

    西精工の経営における特徴を簡潔に表現するならば「人間尊重型 大家族経営」と言えるだろう。大家族経営自体は決して目新しいものではない。しかし、かつての大家族経営は家父長尊重型、つまりトップの言うことが絶対であったり、トップに対する滅私奉公が求められたりと親分子分のような経営スタイルが多かった。また、一人の家族を尊重にする前に「お家」を尊重にするという価値観も強かった。西精工では毎朝1時間近くに及ぶ対話を通じ、まず何より一人一人を尊重し、人間的な成長が重んじられている。つまり、人間尊重が先にあった上での家族経営であることが特徴と言える。その成果は、社員アンケートにおいてほぼ全ての社員が月曜日に出社することが楽しみと回答するほどの働きがいの高さに表れている。また、3Sと改善がいきわたった工場や、早朝からの社内外の清掃も決してトップダウンによる強制で実現されているものはなく、自主的な取り組みとして自然に行われている。 このように同社では、働く人の幸せと働きがい、社会貢献のいずれにおいても高いレベルが達成されている。したがって、ホワイト企業大賞にふさわしい経営と考えられる。

  • 株式会社日本レーザー(東京都新宿区 近藤 宣之)

    日本レーザーは、レーザー機器を輸入し、国内販売するレーザー機器の専門商社である。かつては日本電子の赤字子会社だったが、近藤氏が親会社への退路を断って経営者に専任したことで黒字化と独立を果たした。同社は、為替変動によって億単位の損失が出ることもある厳しい環境下にありながら、一貫して「社員の幸せ」を重視してきた。その実現のため「働き方の契約」と位置付けたクレドに則って業務を行い、評価ともリンクさせている。給与以外はほぼ公開され透明性と納得性も高い。また、個人商店となりがちな商社において、チームワークや一人一人の人間力向上を追求し、常に学ぶ組織として在り続けることなどから、23年間黒字経営を実現している。幹部の3割は女性で、外国人、嘱託、パートなど立場に変わりなく活躍できるダイバーシティ企業でもある。さらに自社が培った有益な考えや情報を惜しみなく公開する点は大きな社会貢献の一つといえる。

人間力経営賞

  • 有限会社アップライジング(栃木県宇都宮市 齋藤 幸一)

    アルミホイール修理や中古タイヤアルミホイールを格安で販売する中古タイヤ専門店である。販売方法はネット通販と直販で、国道沿いの大型直営店はガラス張りの社長室、顧客が猫と遊べる「猫ルーム」、授乳室、キッズスペース、多目的トイレ、無償貸出しの会議室など、従来の概念を超えた人に優しい店舗となっている。創業社長の斎藤幸一氏は元ライト級のプロボクサー。地域小学校の通学路であいさつ運動とゴミ拾いする日課を欠かさない。ハングリー精神を利他の心へと変え、専務で妻の奈津美さんと共に、会社を「人間力大学」と位置づけている。元ひきこもりなど就労困難者も受け入れながら、物心両面の幸せを追求する日々だ。2017年中にベトナム支社をオープンする計画があり、11人のベトナム人も勤務中である。また、地域の同業者とは、競争よりも連携を重視。情報交換や商品不足を補う仲間として関係を築いている。

主体性育成賞

  • アロージャパン株式会社(兵庫県神戸市 上村 計明)

    携帯電話の販売代理店を、関西、関東に展開している。"会社は社員が作るもの""モノを売るのではなく、感動、自分を売る"として、働きがいのある職場づくり、ひとり一人の主体性を育む経営を推進するため、不満や問題の共有、解決のための仕組みづくり、挙手制・提案型の取り組みを行っている。女性が70%を占める職場であり、結婚・出産・育休時のケアプロジェクトも提案され、実行されている。また今回の応募は、"大好きな自分の会社を世間にも知って欲しい。そして業界の発展にも貢献したい"という広報担当者の提案によるものであったという。まさに、主体性を尊重した経営であると感銘を受けた。

地域密着経営賞

  • 有限会社いっとく(広島県尾道市 山根 浩揮)

    広島県尾道市と福山市に店舗を展開する居酒屋グループである。「地域から日本を元気に」という旗印のもと、空き店舗の再生活用や後継者不在店の継承を行い、「飲食店は農業とお客様をつなぐメッセンジャー」として、地元農家との連携を大事にしつつ、無農薬野菜や人の手による栽培も行っている。また、社員の個性や能力、将来性を考え、要望を活かした人間中心の独自性の高い店舗を展開している。こういったことから地域からも信頼される存在となっていることに、感銘を受けた。

ホワイトエコロジー賞

  • 株式会社ecomo(神奈川県藤沢市 中堀 健一)

    同社の代表である中堀氏がエコロジーに目覚めたきっかけは、環境問題が原因と考えられる難病 肺気腫を自身が患ったことにあった。それ以来、環境に優しい商品だけを提供することをテーマとし、経営理念として「エコロジーの発信」を掲げている。同社で設計・建築された家は、解体時に出される廃材の約95%を土に変換することが出来る。これは大手ハウスメーカーで作られる家の変換率が約5%程度に留まることと比較すると驚くほど高い数字と言える。 このように同社の経営理念は単なるお題目ではなく、商品の中で見事に具現化されている。社員もこうした理念に強く共感して集まってきた人たちばかりであり、強い想いを持って理念の実現に尽力する燃える集団になっている。 建築以外にも、衣料品店と飲食店を経営しているが、いずれもエコロジーを大切にする姿勢が商品に反映されており、事業の分野を超えて理念における一貫性が見られる。 また、社内にはアットホームな雰囲気があり、社員がよく中堀氏の自宅に集まって食事をするなど仲が良い。中堀氏が指示命令型のスタイルではなく、社員の自由ややりがいを大切にしていることも、こうした仲の良さを生む要因になっているものと思われる。 このように同社は、企業活動を通じ環境問題に対して様々な貢献をすると同時に、社員の働きがいを重んじて燃える集団を形成している。したがって、ホワイト企業大賞特別賞 ホワイトエコロジー賞がふさわしいと考える。

熟慮断行賞

  • 大月デンタルケア(埼玉県富士見市 大月 晃)

    埼玉県鶴瀬市にて20年間、歯科医院を営む。4人からスタートし、現在は50名のスタッフを擁する。予防を主軸に「口腔からの健康つくりの地域のハブ」となっている。特に当時まだエビデンスのなかった子供の虫歯予防に取り組むなど、先駆的に質の高い医療を提供している。また、保育室や制度を完備するなど、90%以上を占める女性スタッフが働きやすい職場作りにもなされ、仲間を大切にする組織風土がある。根底にあるのは医院長の「歯科医療が社会に貢献できることは何か」という深い熟慮であり、それを真摯に実現している姿に感銘を受けた。

ホリスティック経営賞

  • 医療法人社団 崇仁会 船戸クリニック(岐阜県養老郡 船戸 崇史)

    岐阜県の養老と関市で、内科を中心とした統合医療から終末期医療を行う予約制クリニックと、複数の介護施設を運営している。訪問医療・看護も行っており、クリニックに併設して自然食レストランも経営している。全人的医療を、"病気があっても、そして例え死の間際にあっても、それを条件として最後の最後まで精一杯あなたらしく生ききるお手伝いをすること"として目指し、未来の医療・医療経営の在り方を考え、医師もスタッフも、情熱的でありながらしなやかなに取り組んでいることに感銘を受けた。

風通し経営賞

  • ぜんち共済株式会社(東京都千代田区 榎本 重秋)

    一般的に病気や事故のリスクが高いとされる障がいのある方は、一般の保険会社の保険に加入することが難しいが、国の障がい福祉政策を補完するものとして、社会的な意義の高い事業を展開されている。さらに社長のオープンさ、社員とのフラットな関係性により、社員の方が心理的な安心安全の環境の中で、働きがいと幸せを感じながら働いている。何を決める時も社員全員で相談して決められており、和気あいあいした雰囲気で、極めて風通しが高く、それでいて社員から「社長はいてもいなくても一緒」と言われる、「やること」ではなく「存在する」だけで心理的安心安全、幸せを提供している「存在のマネジメント」が実現されていることに深い感銘を受けた。

発酵経営賞

  • 株式会社寺田本家(千葉県香取郡 寺田 優)

    寺田本家は、かつては売上と利益を実現するという成果主義に立ち、微生物を徹底的にコントロールする酒造りを行ってきた。 しかし、その成果主義的酒蔵経営は行き詰まってしまった。 そこで、寺田本家は、微生物たちに対するコントロールを放棄し、微生物たちの立場にたって場を整え世話をして時を待つという微生物たちの自由に委ねる酒造りへと180度転換した。 その道のりは平たんなものではなかったけれども、転換以来苦節20年、顧客は確実に増え、今や世界一のレストランと言われる「Noma」(デンマーク)でも提供されるに至っている。 また、転換後は経営も極めて順調で、売上も利益も確実に伸長し、高額納税日本一で有名な齋藤一人氏が学びを得ようと足しげく通うまでに至った。 今でも日本酒業界は、マーケティングやブランディングが幅を効かせ、昔ながらの本物の日本酒を作る酒蔵は、寺田本家以外には存在しない状況となっている。 寺田本家は、日本の宝であるといって過言でない。

いきいきウーマン経営賞

  • 有限会社ラポール(愛媛県松山市 橘 憲一郎)

    愛媛県松山を中心に洋菓子店を5店経営している。2012年、5年間連続の赤字と40%と超える離職率に一念発起し、「社員の働きがい」を追求する経営を工夫し始め、全面的な権限委譲、自主的に働く風土づくりを目指した。自らの成長を自ら考える勉強会、セントラルキッチン方式から各店舗にキッチンを設置しての製造、一般主婦からパティシェへのトレーニング・コースの設置など行い、障碍児施設でのお菓子作りや障碍者の方のデザインの採用による地域貢献を行っている。今や事業は黒字転換し、離職率も11%ほど(ほとんどが結婚出産)と改善し、女性比率は91%、5店舗すべての店長が女性である。働きがいの実現に向けた挑戦と、女性パワーが発揮できる環境づくりに感銘を受けた。

ハイハイのように楽しく進んでいるで賞

  • 菜の花こども園(長崎県長崎市 石木 和子)

    当園は、現園長である石木和子さんが「幸せな子供時代のためのこども園と学童、そして家族の支えとなる」ために創設しました。保育理念である「子どもの未来のために。子どもの全面発達」を達成すべく、日々職員が一丸となり働いています。体験を重視し、自然の中で過ごす活動は多種に渡り、園ならではの保育を実現しています。給食の給仕、配膳も全て園児たちです。障害や発育不良がある園児たちも同等に扱われます。何事も園児に合わせて、体験を重視し、自分たちでできるようにする園の方針は徹底されています。職員は飾り気がなく、愛情たっぷりで、親切で笑顔が素敵でした。保護者は園に信頼を寄せ、誇りに感じています。少子高齢化の進む中、ますます子どもや人の教育が大切になりますが、その手本となる教育を展開されており、これからの世の中や保育業界に光を投げかけています。その歩みは当園の名物である「匍匐前進のようなハイハイ運動」に似ています。粘り強く前進し、決して後ろに下がりません。これからも地道な人を大切にする保育、そして経営に期待します。

【推進賞】(五十音順、所在地・代表者氏名)
  • 医療法人社団耕陽会 グリーンアップル歯科医院 (東京都目黒区 森田 俊介)
  • 上州物産株式会社(群馬県前橋市 阿部 武志)
  • セカンドダイニンググループ(東京都中野区 早津 茂久)
  • 株式会社武生製麺(福井県越前市 桶谷 三枝子)
  • 株式会社テレトピア(山口県下関市 秋枝 耕一)
  • 株式会社電巧社(東京都港区 中嶋 乃武也)
  • 株式会社Dreams(大阪市中央区 宮平 崇)
  • ノアインドアステージ株式会社(兵庫県姫路市 大西 雅之)
  • 医療法人社団白毫会やもと内科クリニック(宮城県東松島市 佐藤 和生)

(ホワイト企業大賞企画委員長 天外伺朗)